このレポートについて
10/30(金)に決算を発表する銘柄から、AI・半導体・FA・インフラ・商社・IP・外食・金融などのテーマ株14銘柄を選び、決算を跨ぐかどうかの判断材料をまとめたレポートです。株価は10/29(木)の終値、作成は10/29です。各社1ページの詳細レポートは、記事末尾のPDFにまとめています。
評価は、次の5項目から「決算跨ぎお勧め度」を★5段階で付けています(★3が中立)。
- 過去5年の同じ四半期の、決算翌日の値動き
- 業績修正のクセ(いつ、どちら向きに修正するか)と、今回の通期修正の可能性
- 前回決算から今までの株価の動き
- バリュエーション(PER・PBR・配当利回り・信用倍率・為替の前提など)
- 業界の動向と関連銘柄
※11/2(月)の9:00以前に発表時刻が確認できた銘柄はありませんでした。NSユナイテッド海運(10/30発表)は日本郵船によるTOB(非上場化)が進んでいるため外しています。
※銘柄スカウターライトはメンテナンス中だったため、コンセンサスは株予報Proの数値を使っています。
選定銘柄の一覧
| コード | 銘柄 | テーマ | 発表日時 | 決算期 | ★ | 時価総額 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 6981 | 村田製作所 | 電子部品・AI | 10/30 14:00 | 2Q | ★5 | 13.5兆円 |
| 9962 | ミスミグループ本社 | FA | 10/30 15:00 | 2Q | ★5 | 1.1兆円 |
| 8035 | 東京エレクトロン | 半導体・AI | 10/30 15:30 | 2Q | ★4 | 23.5兆円 |
| 6920 | レーザーテック | 半導体 | 10/30 15:45 | 1Q | ★4 | 3.9兆円 |
| 5802 | 住友電気工業 | インフラ(電線) | 10/30 15:00 | 2Q | ★4 | 5.9兆円 |
| 1942 | 関電工 | インフラ(電気工事) | 10/30 13:00 | 2Q | ★4 | 1.1兆円 |
| 6508 | 明電舎 | インフラ(重電) | 10/30 15:30 | 2Q | ★4 | 4,771億円 |
| 7735 | SCREENホールディングス | 半導体 | 10/30 15:35 | 2Q | ★3 | 2.3兆円 |
| 6503 | 三菱電機 | FA・インフラ | 10/30 15:30 | 2Q | ★3 | 10.2兆円 |
| 2768 | 双日 | 商社 | 10/30 12:00 | 2Q | ★3 | 1.1兆円 |
| 8601 | 大和証券グループ本社 | 金融(証券) | 10/30 11:30 | 2Q | ★3 | 2.7兆円 |
| 285A | キオクシアホールディングス | 半導体・AI | 10/30 18:45 | 2Q | ★2 | 23.9兆円 |
| 4816 | 東映アニメーション | IP(アニメ) | 10/30 15:30 | 2Q | ★2 | 6,090億円 |
| 9936 | 王将フードサービス | 外食 | 10/30 15:30 | 2Q | ★2 | 1,877億円 |
※村田製作所(14:00)・関電工(13:00)・双日(12:00)・大和証券G(11:30)は場中の発表です。キオクシアは18:45と遅い時間の発表です。
★4以上の銘柄
6981 村田製作所(★5)
- 決算パターン: 2Q決算の翌日(2025年は当日)は過去5年で上3・横ばい1・下1、値幅は平均±6.3%。通期を上方修正した2023年は+10.9%、2025年は+11.9%
- 通期修正の可能性: 1Q税引前は1,092億円で上期予想2,160億円の50.6%。通期コンセンサス4,930億円は会社予想4,510億円を9.3%上回り、再度の上方修正が有力
- 株価: 10/6の高値8,829円から10/26に6,201円まで下げ、足元は6,890円(高値比−22.0%)
- バリュエーション・為替: PERは37倍前後と高め、信用倍率は10倍台。想定為替155円に対し足元は157.97円(10/29)。感応度(1円で営業利益約45億円/年)で計算すると、通期営業予想4,300億円は4,435億円(+3.1%)
- 業界: TDKが同じ10/30の15:30、京セラは11/2、太陽誘電は11/5に決算。AIサーバー向け部品の需要が強い
9962 ミスミグループ本社(★5)
- 決算パターン: 2Q決算の翌日は過去5年で上2・横ばい1・下2、値幅は平均±3.3%。上方修正の2024年は+5.2%だが、2025年は上方修正でも−4.6%
- 通期修正の可能性: 1Q経常は178億円で、7/31に20%上方修正した上期予想352億円の50.7%。通期コンセンサス701億円は会社予想673億円を4.2%上回る
- 株価: 10/6の高値4,140円から下げ、足元は3,827円(1Q発表日比−0.9%、高値比−7.6%)
- バリュエーション・為替: PERは22倍台で過熱感はない。想定為替155円(7月以降)に対し約3円の円安。感応度の開示はなし
- 業界: ファナックが10/23に通期経常を14%上方修正。SMCは11/13に決算
8035 東京エレクトロン(★4)
- 決算パターン: 2Q決算の翌日は過去5年で上3・横ばい2・下0と、下げた年がない。ただし値幅は平均±2.8%と小さめ
- 通期修正の可能性: 1Q経常2,156億円は上期予想4,640億円の46.5%。上期コンセンサスは会社予想とほぼ同じ。通期予想は今回初めて開示する予定で、通期コンセンサス1兆369億円に届くかが焦点
- 株価: 10/6の高値12,805円から10/26に9,110円まで下げ、足元は10,035円(高値比−21.6%)。10/1に1:5の株式分割
- バリュエーション・為替: PBRは10倍台と高く、信用倍率は23倍台で買い残が多い。想定為替レートの開示はなし
- 業界: アドバンテストが10/28に今期2度目の上方修正を出し翌日+6.0%
6920 レーザーテック(★4)
- 決算パターン: 1Q決算の翌日は過去5年で上3・横ばい1・下1、値幅は平均±7.9%と大きい。2024年は増益でも−16.4%
- 通期修正の可能性: 1Q決算では直近3期とも通期予想を修正していない。ただ通期コンセンサス1,382億円は会社予想1,250億円を10.6%上回る。焦点は受注高
- 株価: 8/6の本決算の翌日は−13.5%。9/2の安値から+27.8%戻し、足元は41,340円
- バリュエーション・為替: PER41倍台・PBR15倍台と期待は高い。想定為替レートの開示はなし
- 業界: 東京エレクトロン・SCREENも同じ10/30に決算
5802 住友電気工業(★4)
- 決算パターン: 2Q決算の翌日は過去5年で上4・下1。2023年以降は3年連続で2Q決算に上方修正し、翌日は+11.4%・+10.6%・+7.3%
- 通期修正の可能性: 1Q経常は1,030億円で上期予想2,010億円の51.3%。通期コンセンサス5,083億円は会社予想4,600億円を10.5%上回る
- 株価: 10/6の高値2,535円から10/26に1,768円まで急落、足元は1,870円(高値比−26.2%)
- バリュエーション・為替: PERは17倍台。ただ信用倍率は38倍台と買い残が非常に多い。想定為替レートの記載はなし
- 業界: 古河電工は11/9、フジクラは11/10、SWCCは11/11に決算。10月後半は電線株がそろって売られた
1942 関電工(★4)
- 決算パターン: 2Q決算の日(13:00発表のため当日)は過去5年で上3・横ばい1・下1、値幅は平均±4.0%。上振れ着地でも2025年は−4.6%
- 通期修正の可能性: 1Q経常は上期予想の47.2%で例年並み。通期コンセンサス1,001億円は会社予想905億円を10.6%上回るが、上方修正は例年3Q決算(1月)に出やすい
- 株価: 足元は5,328円で1Q発表日とほぼ同水準(高値比−8.1%)
- バリュエーション: PERは16倍台。信用倍率は13倍台で上値はやや重い
- 業界: クラフティアが10/29に通期経常を10%上方修正。きんでんは同じ10/30の15:30に決算
6508 明電舎(★4)
- 決算パターン: 2Q決算の翌日は過去5年で上2・横ばい1・下2、値幅は平均±7.7%。2022年以降は4年連続で2Q決算に上方修正したが、2025年は上方修正でも−16.6%
- 通期修正の可能性: 1Q経常は55億円で、2.1倍に上方修正した上期予想85億円の64.1%。通期コンセンサス367億円は会社予想335億円を9.6%上回る
- 株価: 1Q後に12,660円まで上げ、足元は10,480円(1Q発表日比+8.9%、高値比−17.2%)
- バリュエーション: PERは19倍台。信用倍率は11倍台
- 業界: 富士電機が10/29に上方修正。日立は10/28に上方修正でも翌日−9.8%と、修正幅が小さいと売られる地合い
★3以下の銘柄
- 7735 SCREENホールディングス(★3): 1Q経常は上期予想の27.5%にとどまり、上期コンセンサスは会社予想を10%下回る。一方で想定150円に対し約8円の円安、株価は高値から27%調整済み。
- 6503 三菱電機(★3): 通期コンセンサスは会社予想を7.4%上回り、約8円の円安で営業は6.5%の上振れ試算。ただ信用倍率30倍台と重く、日立は上方修正でも−10%だった。
- 2768 双日(★3): 進捗は例年並みで通期コンセンサスも会社予想並み。PER9倍と割安だが信用倍率77倍台と買い残が極端に多い。
- 8601 大和証券グループ本社(★3): 1Q経常は前年同期の2倍で上期の大幅増益は確実視。野村・松井も好決算。ただ増益でも売られた年があり、信用倍率は20倍台。
- 285A キオクシアホールディングス(★2): 2Q決算は上場後1回(2025年)だけで翌日−23.0%。会社見通しとコンセンサスの差は小さく、2Q見通しの前提162円に対し足元は円高。信用倍率29倍台。
- 4816 東映アニメーション(★2): 10/28に通期経常を8%上方修正済みで、決算当日は材料が出尽くしやすい。修正の翌日(10/29)は−3.2%と売られた。
- 9936 王将フードサービス(★2): 1Q経常は48%減益で上期予想の31.9%。株予報Proのコンセンサスは会社予想を大きく下回り、下方修正のリスクがある。信用倍率0.47倍と売り残は多い。
連動銘柄の注目日程
| 日程 | 決算予定の連動銘柄 | 関連するレポート銘柄 |
|---|---|---|
| 10/30(同日) | 6762 TDK・1944 きんでん(2Q) | 村田製作所・関電工 |
| 11/2 | 6971 京セラ・8473 SBI(2Q) | 村田製作所・大和証券G |
| 11/4〜11/5 | 7729 東京精密・8058 三菱商事・8001 伊藤忠(2Q)、6976 太陽誘電(2Q) | SCREEN・双日・村田製作所 |
| 11/9〜11/13 | 6525 KOKUSAI・5801 古河電工・5803 フジクラ・6645 オムロン・5805 SWCC・3436 SUMCO・9468 KADOKAWA・7550 ゼンショー・9605 東映・6273 SMC | SCREEN・住友電工・三菱電機・キオクシア・東映アニメ・王将フード・ミスミG |
結果の確認
各銘柄の決算内容と、株価の反応(寄り付き・終値)は、翌営業日の大引け後に結果記事でまとめます。
レポートPDF
※本記事は過去の決算での値動き・業績・業界動向から採点した参考情報であり、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。投資に関する最終的な判断はご自身の責任で行ってください。
出典: 株探、株予報Pro、Yahoo!ファイナンス、トレーダーズ・ウェブ、各社開示(決算短信・決算説明資料・業績予想の修正)
