【10/29発表】決算跨ぎチャレンジ 14銘柄の分析レポート(★5はキーエンス・富士電機・JT)

決算前分析

このレポートについて

10/29(木)に決算を発表する銘柄から、FA・AI・半導体関連・インフラ・商社・ゲーム・食品・小売・金融などのテーマ株14銘柄を選び、決算を跨ぐかどうかの判断材料をまとめたレポートです。株価は10/28(水)の終値、作成は10/28です。各社1ページの詳細レポートは、記事末尾のPDFにまとめています。

評価は、次の5項目から「決算跨ぎお勧め度」を★5段階で付けています(★3が中立)。

  1. 過去5年の同じ四半期の、決算翌日の値動き
  2. 業績修正のクセ(いつ、どちら向きに修正するか)と、今回の通期修正の可能性
  3. 前回決算から今までの株価の動き
  4. バリュエーション(PER・PBR・配当利回り・信用倍率・為替の前提など)
  5. 業界の動向と関連銘柄

※10/30(金)の9:00以前に発表時刻が確認できた銘柄はありませんでした。発表時刻が未定(「-」)の銘柄(10/29のイビデンなど)は外しています。10/29 9:00発表のルネサスエレクトロニクスは、10/28発表分のレポートで評価済み(★2)のため今回は外しています。

選定銘柄の一覧

コード 銘柄 テーマ 発表日時 決算期 ★ 時価総額
6861 キーエンス FA 10/29 16:00 2Q ★5 19.3兆円
6504 富士電機 インフラ・パワー半導体 10/29 15:30 2Q ★5 2.0兆円
2914 JT 食品(たばこ) 10/29 15:30 3Q ★5 14.7兆円
6702 富士通 AI・IT 10/29 15:00 2Q ★4 7.7兆円
6754 アンリツ AI・通信計測 10/29 15:30 2Q ★4 4,116億円
6516 山洋電気 FA・AIサーバー 10/29 11:00 2Q ★4 2,051億円
6301 コマツ インフラ(建機) 10/29 14:30 2Q ★4 6.3兆円
8015 豊田通商 商社 10/29 15:00 2Q ★4 7.0兆円
7148 FPG 金融(リース) 10/29 16:00 本決算 ★4 1,352億円
4307 野村総合研究所 AI・IT 10/29 15:30 2Q ★3 3.4兆円
9766 コナミグループ ゲーム/IP 10/29 15:30 2Q ★3 3.3兆円
4661 オリエンタルランド IP(レジャー) 10/29 16:00 2Q ★3 5.7兆円
1959 クラフティア 建設(電気工事) 10/29 15:00 2Q ★2 5,514億円
3092 ZOZO 小売(アパレルEC) 10/29 15:30 2Q ★2 1.0兆円

※山洋電気(11:00)とコマツ(14:30)は場中の発表のため、発表当日の値動きから結果が出ます。15:00発表の富士通・豊田通商・クラフティアも、大引けまでの30分で動きます。

★4以上の銘柄

6861 キーエンス(★5)

  • 決算パターン: 2Q決算の翌日は過去5年で上3・下1・横ばい1、平均+3.2%(値幅は平均±4.9%)。7-9月期14%増益・配当200円増額だった2025年は−3.3%
  • 通期修正の可能性: 業績予想は出さない会社。1Q経常は1,968億円(前年同期比+49.6%)で、上期コンセンサス3,964億円の49.6%(前年は46.2%)に到達
  • 株価: 1Q決算の翌日は+9.4%。8/14の高値87,660円から調整し、決算前は79,190円(1Q発表日比+11.6%、高値比−9.7%)
  • バリュエーション/為替: 予想が無いためPERは「—」、PBRは5倍台。為替の前提は開示していない。信用倍率は3倍台で需給の偏りはない
  • 業界: ファナックが10/23に通期経常を14%上方修正、安川電機も10/9に上方修正とFAの受注は回復基調。オムロンは11/10に決算

6504 富士電機(★5)

  • 決算パターン: 2Q決算の翌日は上4・下1、平均+3.1%(値幅は平均±4.5%)。ただ4%の上方修正だった2025年は−3.4%
  • 通期修正の可能性: 1Qで上期・通期を上方修正済み。1Q経常は上期予想の44.9%(前年41.5%)。コンセンサスは上期で4%、通期で6.1%会社予想を上回り、直近2期は2Q決算でも続けて上方修正
  • 株価: 1Q決算の翌日は+12.5%。10/6の高値15,395円から調整し、決算前は13,645円(1Q発表日比+7.5%)
  • バリュエーション/為替: PER17倍台。信用倍率32倍と買い残が多く上値は重い。想定1ドル150円(2Q以降)に対し足元157円台(10/28)で約8円の円安(感応度の開示がないため試算はなし)
  • 業界: 日立が10/28に通期最終を上方修正。三菱電機は10/30、ロームは11/5に決算。データセンター向け電源・パワー半導体の需要が続く

2914 JT(★5)

  • 決算パターン: 3Q決算の翌日は上4・下1、平均+5.0%(値幅は平均±6.5%)。下落は最終利益を下方修正した2024年(−3.6%)だけ
  • 通期修正の可能性: 7/30の2Q決算で通期営業を9,210→10,080億円に上方修正済み。上期の営業利益は通期予想の64.0%(前年同期57.7%)。直近3期は2Q・3Q決算でそろって上方修正
  • 株価: 2Q決算の翌日は+7.1%。10/26に7,599円の高値をつけ、決算前は7,332円(2Q発表日比+10.0%)
  • バリュエーション/為替: PER20倍台、配当利回り3%台後半。為替は多通貨で、ドルの前提レートは開示していない
  • 業界: 味の素は11/9、キリンHD・日清食品HDは11/11に決算。ディフェンシブ株として相場の調整時に買われやすい

6702 富士通(★4)

  • 決算パターン: 2Q決算の翌日は上2・下2・横ばい1、値幅は平均±6.6%と大きく、方向は年ごとに割れる
  • 通期修正の可能性: 1Q営業利益は525億円(前年同期比+56.9%)。2Q決算では直近3期で2回下方修正、昨年は据置。通期営業予想4,150億円は据置中
  • 株価: 1Q決算の翌日は−6.2%だったが、その後は右肩上がり。決算前は4,450円(1Q発表日比+14.0%)と期待はやや高い
  • バリュエーション/為替: PER24倍台。想定1ドル150円(2Q以降)に対し約8円の円安だが、説明資料では円安は米ドルで1円あたり約7億円の減益要因(概算)。単純計算で調整後営業予想4,250億円は約4,195億円(1.3%の下振れ)
  • 業界: NECが10/28に上期最終60%増益で着地。NRIは同じ10/29の15:30、TISは11/4に決算

6754 アンリツ(★4)

  • 決算パターン: 2Q決算の翌日は上3・下2、値幅は平均±11.0%と非常に大きい。直近3年は+15.5%・+2.1%・+21.2%と上昇
  • 通期修正の可能性: 1Q経常は前年同期の3.4倍で、通期予想の23.2%(前年9.0%)。通期コンセンサスは会社予想を11.6%上回るが、2Q決算では据置が多い
  • 株価: 8月以降は下落が続き、決算前は3,029円(1Q発表日比−14.7%)と期待はかなり低い
  • バリュエーション/為替: PER20倍台半ば。信用倍率23倍台と買い残が多い。想定1ドル150円に対し約8円の円安(感応度の開示がないため試算はなし)
  • 業界: アドバンテストが10/28に通期最終を12%上方修正。AIデータセンター向けの光通信測定が伸びている。村田製作所は10/30、フジクラは11/10に決算

6516 山洋電気(★4)

  • 決算パターン: 2Q決算(11時の場中発表)当日は上2・下3、値幅は平均±4.9%。内容どおりに動きやすい
  • 通期修正の可能性: 10/28 15:00に上期・通期を事前に上方修正済み。通期の税引前予想は166.9→200.7億円(+20.3%)で、コンセンサス184.5億円を8.8%上回る。中間配当も80→90円に増額
  • 株価: 10/28は上方修正を受けて+6.8%の5,270円(1Q発表日と同水準)
  • バリュエーション/為替: 修正後でもPER13倍台、配当利回り3%台後半と割安。ただ信用倍率19倍台と買い残が多い。為替の前提レートは短信に記載がない
  • 業界: ファナック・安川電機が上方修正。通信装置・ロボット・半導体製造装置・生成AI向けのファン需要が増加

6301 コマツ(★4)

  • 決算パターン: 2Q決算の翌日(2025年は14:30発表のため当日)は上2・下3、値幅は平均±3.3%。2Q決算では3期続けて上方修正したのに、株価は3年続けて下落
  • 通期修正の可能性: 1Qで通期税引前を4,660→5,080億円に上方修正済み。通期コンセンサス5,671億円は11.6%上
  • 株価: 10/7の高値7,829円から調整し、決算前は6,815円(1Q発表日比−6.2%)
  • バリュエーション/為替: 想定1ドル150円(2Q以降)に対し約8円の円安。感応度(1円で年間の営業利益45億円)で残り3四半期分を単純計算すると、通期営業予想5,550億円は約5,817億円(4.8%の上振れ)。税引前でも約5,347億円で、コンセンサスにはなお324億円届かない
  • 業界: 日立建機が同じ10/29の15:30に決算。中東情勢による輸送費の上昇は続く

8015 豊田通商(★4)

  • 決算パターン: 2Q決算の翌日は上2・下2・横ばい1、値幅は平均±3.7%と小さめ
  • 通期修正の可能性: 1Qで通期最終を4,000→4,300億円に上方修正済み(為替を円安に見直し)。1Q最終は通期予想の31.5%(前年28.9%)と高い進捗。2Q決算で上方修正した年は直近3期で2回
  • 株価: 決算前は7,400円(1Q発表日比+10.1%)で、9月以降は7,100〜7,600円のレンジ
  • バリュエーション/為替: PER16倍台。信用倍率11倍台と買い残が多い。前提レートの数値は短信に記載がない
  • 業界: トヨタは11/5、三菱商事・伊藤忠は11/4に決算

7148 FPG(★4)

  • 決算パターン: 本決算の翌日は上2・下3、値幅は平均±6.2%。来期の予想と配当しだいで大きく動く(2024年+12.0%、2025年−6.1%)
  • 通期修正の可能性: 3月に通期経常を306→228.6億円に下方修正し、配当も減額済み。3Q累計は修正後予想の77.2%(前年同期76.2%)で計画どおり。焦点は来期の業績・配当予想
  • 株価: 決算前は1,613円(3Q発表日比−2.8%)と期待は高くない
  • バリュエーション/為替: PER8倍台、配当利回り5%台後半(減額後の予想ベース)と割安
  • 業界: 同業のJIAは10/30に3Q決算。オリックスは11/9、みずほリースは11/6に決算

★3以下の銘柄

  • 4307 野村総合研究所(★3): 1Q進捗24.2%でコンセンサスとの差は2.2%と小さく、2Q決算では据置が多い。1Q後の急落(−16%)から34%戻し、PBR9倍台と割高感がある。
  • 9766 コナミグループ(★3): 2Q決算の翌日は上4・下1と上がりやすく、1Q進捗も32.5%と好調。ただ通期の修正は3Q決算が通例。カプコンは好決算でも翌日−12.4%で、10/28は連れ安(−6.4%)。
  • 4661 オリエンタルランド(★3): 1Qで上期予想の86.8%に到達し、上期の上振れはほぼ確実。ただ2025年は上振れでも通期据置で翌日−10.0%。通期を修正するかが焦点。
  • 1959 クラフティア(★2): 2Q決算の翌日は直近3年連続で下落(2024年−12.9%)。増益でも通期据置なら売られ、修正は3Q決算が通例。
  • 3092 ZOZO(★2): 2Q決算の翌日は上1・下3・横ばい1、平均−3.9%。1Q進捗は例年並みで、会社予想とコンセンサスの差もなく材料は乏しい。

連動銘柄の注目日程

日付 銘柄 関連する選定銘柄
10/29 15:30 6305 日立建機・9202 ANAHD(2Q) コマツ・オリエンタルランド
10/30 6503 三菱電機・6981 村田製作所・1942 関電工・1944 きんでん(2Q)、7172 JIA(3Q) 富士電機・アンリツ・クラフティア・FPG
11/4 3626 TIS・8058 三菱商事・8001 伊藤忠(2Q) 富士通・NRI・豊田通商
11/5 7203 トヨタ・7974 任天堂・6963 ローム(2Q) 豊田通商・コナミG・富士電機
11/6 6460 セガサミー・8425 みずほリース(2Q) コナミG・FPG
11/9〜11/12 2802 味の素・8591 オリックス(2Q)、2503 キリンHD(3Q)、2897 日清食HD(2Q)、5803 フジクラ・6645 オムロン(2Q)、7532 パンパシHD(1Q) JT・FPG・アンリツ・キーエンス・ZOZO

結果の確認

各銘柄の決算内容と、株価の反応(寄り付き・終値)は、翌営業日の大引け後に結果記事でまとめます。

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※本記事は過去の決算での値動き・業績・業界動向から採点した参考情報であり、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。投資に関する最終的な判断はご自身の責任で行ってください。

出典: 株探、株予報Pro、Yahoo!ファイナンス、トレーダーズ・ウェブ、各社開示(決算短信・決算説明資料・業績予想の修正)

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